この額のことは、以前「蝶の思い出」でちらっとご覧頂いたことがあります。フランスで暮らしていた頃、祖母や母の着物の端切れや和紙などを使ってランプや額などを作って楽しんでいました。時折日本がたまらなく恋しくなりました。ちまちまと手を動かして、そんなやるせない気持ちを紛らわせていたのかもしれません。
暇にまかせて昆虫を作っては、にまにまとしながら一匹ずつ写真を撮ったものです。フィリップが仕事から帰って来ると、待ってましたとばかり、その日にできた昆虫を手のひらに載せて見せたことを思い出します。
当時、この額に合わせて作った散文のようなものもあります。
『「なんだっていつも蝶が一番いい場所にいるんだ、オレの方が力持ちだろうが!」とカブトムシがぶつぶつ言う。
「ちょっと、落ち着きなさいよ!アンタ、歌うこともできないくせに!そもそもこの中で歌えるのはアタシだけだけど。」とセミがカブトムシに言う。「やめてよ!歌なんてなんの役にも立たないじゃない!歌いたいっていうんなら、アタシがこのハサミで教えてあげるわよ!」とクワガタムシがセミに怒鳴る。
「おい、静かにしろ!さもないとお前をオレの針でチクッとやるぞ!」と蜂がクワガタムシに叫ぶ。
真ん中で、蝶がエレガントにため息をついて言う。「気品ある私が、こんながさつ者の中でいったいどうしたらいいかしら・・・」』
この昆虫採集の額は、同じくノルマンディ地方にお住まいのジャン・ピエールという方が気に入って買ってくださいました。早速ご自宅に飾り、お嬢さんのマニュエラと、ハムスターのミミちゃん、愛猫のクロエと共に写真を撮って送ってくださり、とても嬉しかったです。
あれからもう8年以上の年月が流れました。私の昆虫たちはいま頃どうしているだろうかと考えたりする、火曜日の昼下がりであります。
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