こちらは、私が日本を離れてノルマンディへ発つ際に、今は亡き母が持たせてくれた土瓶であります。「新婚の頃、パパのひと月分の給料を叩いて手に入れたのよ〜あははは」と笑っていました。なんたる妻でしょう(笑)古九谷と聞いたような気がしますが、よく覚えていません。
母が新婚の頃ということは、もう60年以上前の話です。娘はなんとか割らずに、ずっと大切にして来ました。
ノルマンディ時代に、この土瓶を見ながら、着物地、和紙などで作った額があります。フィリップが両親から受け継いだ木製の額に日本の土瓶を入れて「頑固な土瓶」と名付けました。
フィリップが気に入って、台所の壁に飾っていたものです。そして、当時この額に合わせて作った、小話(土瓶の独り言)がこちら。
Attends, attends, c'est quoi ça?
Des feuilles de thé anglais?
Tu rigoles, j'éspère! Je t'ai déjà dit d'accepter que du thé vert!
Non, c'est non!!!
Quoi?
Du thé à la menthe?
Hors de question!!!
Si tu me mets ça, je vais le cracher sur toi!
Alors? Qu'est-ce que tu vas boire?
Du thé vert?
Oui c'est bien, tu as compris, c'est bien, je suis fière de toi, mets-les, mets-les...
待て、待て、そりゃ何だ?
紅茶の葉?
ふざけんな、だめ、だめ、緑茶しか受け付けないって前に言っただろう!
だめったらだめ!
何?
ミントティ?
問題外!
そんなもん入れたら、おまえに向かって吐き出してやるぞ!
それで?何を飲む?
緑茶?
よし、よし、いいぞ、わかったんだな、そりゃいい。偉いぞ。入れろ、入れろ・・・。
このどっしりと重い大型土瓶は使わずに飾って、時折眺めてにやけております。
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