2009年12月23日
新居への引っ越しが12月12日。契約上、元住居アパートの鍵を返さなくてはならなかったのが16日の14時だった。タイミングとして新居電話回線に関しては「充分間に合う」時期に手続きを始めたので、通常であれば今の回線を12日から新居へ移行するところだ。
されど、「フランスにおけるスムーズな移行」を信じられず、念には念を入れて、アパートの回線はぎりぎり16日まで保持、新居の新しい回線は12月初旬から開通するよう手続きをした。2本の回線と共に支払も重複するし、新居の電話番号が変わるのを余議なくされるけれど、これなら電話もネットも途切れる期間が全くない・・・はずだった。
引っ越し前から新居に何度も通って内装工事、荷物運びなどをしつつ、回線のチェックをするものの、いつまで経っても何の兆しもない。12月9日、しびれを切らしたフィが顧客窓口へ電話すると、なんと、新規電話番号を間違えて入力されていたことが判明した。
それを聞くなり、「あいつだ、あいつのせいだ!」と、ぼんやりとした担当者の顔(「馬鹿面」と書きたいところだが、天に向かってつばを吐くのはやめておこう。)が目に浮かんだ。
当日、彼は全く要領を得ず、何度も同じ説明を要した。そして、彼が長々と時間をかけて処理した画面をふと覗きこめば、なんと、新居とアパートの住所をそっくり取り違えて登録しているではないか。それを指摘されると、彼はぼんやりと口を開いてしばし固まった。そばに居た別の係員が助け舟を出し、やっとのことで手続きを終えた次第だった。 住所を取り違えるだけでは飽き足らず、電話番号まで正しく打ち込めなかったんだよ、あの担当者。
「絶対に大丈夫」と言われていた電話回線&ネットはやっぱり間に合わなかった。そんなわけで、引っ越し週末明け、14日、15日、16日の3日間は、新居からアパートへ出勤して仕事した。
がらんと空っぽなアパート
その片隅に取り残された仕事道具一式
さて、12月9日に手続きの仕切り直しを余儀なくされたわけだが、「こちらのミスなので、いち早く手続きが完了するよう最善を尽くす。17日か18日にはつながると思う。」との相手の言葉を信用できようはずもなく。そんなあいまいなことでは困るので、この2日間は会社に休みをもらった。
それでも遅くても19日(土)には大丈夫ではないかと思っていたが、夕方になってもつながる様子は全くなし。翌週からのことを考えて、Vaio持参で、ネットが無料で接続可能だという近所のマクドナルドへ下見に行った。店内でのネット接続が良好なのを確認して安心し、会社にもマクドナルド開店の10時半から働けることを伝えた。
で、21日、22日、23日はパソコンを抱えてマクドナルドへ出勤した。 最初は遠慮していたが、パソコンの充電池はあっという間に消耗してしまったので、掃除機用と思われる電源に無断でコンセントを差し込んで仕事を続けた。怒られたら謝って抜けばいいやという図太さには我ながら呆れた。店員たちはそんなことには一向におかまいなしで、毎朝開店と共にやってくる変な日本人に、にこにこと笑顔を向けてくれた。
そんな中、21日には手続きをした店へフィと抗議にでかけた。その前の週に「個人的に便宜を図って急がせるので、絶対に大丈夫」とフィに口約束をしていた支店長は不在だったので、副支店長にまた最初から状況を説明し直した。
そして彼がデータをたどった末に「予定では29日につながることになっています。」と言うのを聞いて愕然とした。怒りを押し殺しながらフィが抗議するも、「いや、そう言われましても、不可能です。14日に新規申請が出ており、29日に・・・」などとほざくではないか!
何をされたんだか、何がなんだか・・・私は怒り心頭に達し、思い切りどすの利いた声で「そんなことは絶対に受け入れられない。絶対に。今すぐ回線を開通させてください。」と副支店長に迫った。彼はごもごもと「けれども、手続きをしたのは私ではありませんし、私にはどうしようも…」などと言うが、彼の眼をまっすぐ見据えてフィと二人で「絶対に受け入れられません。」と訴えた。
副支店長は血相を変え、慌てて支店長の携帯に電話をした。 それから技術者に電話をかけ、できる限り早急に進めるようにと、私たちの新居の電話番号を伝えた。
そんな師走のすったもんだの末、やっと昨日、22日の午後から開通したというわけだ。自宅で落ち着いて仕事ができる喜びをかみしめている。
今回学んだこと:
1.フランスで「絶対に大丈夫」と言わても絶対に信じてはいけない。
2.フランスで「絶対に不可能」と言われても絶対にあきらめてはいけない。
3.フランスでマクドナルドを馬鹿にしてはいけない。
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