康さんはかねてより、いつの日かお孫さんも一緒にフランス語の授業をと願っていらっしゃいました。今回は良い機会だったので、お祖母さんのレッスンの間おとなしく隣でお絵かきをしていた芽生ちゃんに声をかけて、アルファベットや数の発音を体験してもらいました。少し恥ずかしがりながらも、聴こえる通りに生き生きと楽しそうに発音してくれましたよ。
芽生ちゃんの大きく澄んだ瞳に、フィリップはどんな風に映ったのでしょうか。生まれて初めて出会ったフランス人をしげしげと見つめる様子が愉快でした。また、フィリップとフランス語で会話をしているお祖母さんを尊敬の眼差しで見ていました。さて、これを機会に自分もフランス語を勉強してみたいと思ってくれるでしょうか。
先日、白山台小学校そばの遊歩道を二人で歩いている時、下校中のたくさんの小学生たちとすれ違った時のことを思い出しました。一人の少年がフィリップを見て「あ、英語の人だ！」と叫んだので「英語じゃなくて、フランス語の人だよ」と笑いました。別の少年は「なんだ、あれ！なにじんだ！？」と興味津々で途中まで付いて来ました。フィリップが「フランスジン」と言うと「へぇ～」と感心したような顔をしていました。女の子たちはそんな男の子たちを呆れたように眺め、遠慮がちにこちらを見つめていました。無邪気な子供たちの反応がとても面白かったです。
そういえば、自分が芽生ちゃん位の年の頃、外国人に会うことはありませんでした。ましてや話をするような機会は皆無です。小さい頃から異文化に触れたり、自分だけの小さな世界以外に目を向けることができると良いでしょうね。地元の子供たちと、フランス語を使ってゲームやお絵かきなどで遊びながら日仏交流をすることができたら楽しいかもと思ったりする、木曜日の午後であります。
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