良く行ったのは、先月「海の思い出」でちょっと紹介した、サン・ヴァ・ラ・ウグの海辺でした。引潮になると、岸辺から見えるタティウという小さな島までの海底があらわになります。
奥に見えるのがタティウ島、そして手前に見えるのが牡蠣の養殖場です。このぬかるみを歩いて、牡蠣拾いをします。もちろん、養殖している牡蠣を取るわけにはいきませんが、波に流されて落ちた牡蠣を拾うことができるのです。
牡蠣の他に、ムール貝やアサリに似た貝が落ちていることもあります。見つけるたびに大騒ぎで、大きさを競い合ったりしたものです。
その横をこんなものがゆるゆると走り、観光客たちが物珍しそうにこちらを見下ろしていました。
タティウ島まで行くことのできる、車輪付きの船です。この船に乗るよりは、引潮時に歩く方が楽しいと思います。
ただ歩くだけではなく、貝拾いをしながら歩くのはもっと楽しいです。ある日、フィリップと二人で、貝拾いをしながら往復したのですが、帰り道でどんどん潮が満ちて来るのがわかりました。ひざ下までの長靴が海に浸かってしまいそうになり、血相を変えて陸まで戻ったことがあります。
その日によりますが、命を懸けての収穫はこんな具合でした。
牡蠣はやはり生で頂くのが最高です。ノルマンディの牡蠣は小粒ですが、こくがあります。へーゼルナッツのような味わいと評されているようです。
場所は違いますが、岩場で蟹捕りをすることもありました。命を張らずに済みますが、指を挟まれる危険があります。
海から贈り物を拾うことができる時期はもともと限られているのですが、私は寒がりで根性がないので、短い夏にだけ楽しんでいました。自分たちで拾い集めたものを食べるのもいいですが、港町のテラスで、のんびりと生牡蠣やムール貝を頂くのも格別です。
そういえば、フランスに住み始めた頃、ムール貝を一度に山ほど食べるフランス人に驚きました。
ムール貝をよくもあんなに食べられるものだと呆れたものですが、いつの間にか自分も鍋一杯分ぺろりと平らげるようになっていました。
オマール、ホタテ、魚など、他にも海からの贈り物は数え切れない程ですが、牡蠣やムール貝にとりわけ愛着を感じるのは、飽きずに拾い集めたことがあるからかもしれません。なんだか潮の香りがして来るような気のする朝です。
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