2013年11月3日日曜日

シャネルのネイルと日本の伝統色比べ(その1)

私はシャネルのネイルが好きです。母も好きなので、以前はフランスから帰国のたびに、新色をチェックしては、お土産に買って里帰りしたものです。

今朝、久しぶりにシャネルのHPを覗いてみました。シャネルのネイルは発色も使い心地も良いのですが、さまざまな色を、画面で見ているだけでも幸せな気持ちになります。ネイルとして見るのではなく、色見本を眺めるような感覚です。

付けてみたいと思う色もいくつかありますが、どちらかと言うとちょっと敬遠してしまう色の方が多い気がします。白くて綺麗な手には似合うのでしょうが、私のように日焼けした手にはちょっと・・・と思う色の例が、こちらの591 Alchimie (錬金術)です。


見た色と塗った時の色が違うことが良くあるのですが、それにしても個性的な色です。「錬金術」という名前が、かなりいい感じです。

私なら「アオゲラ」などというつまらない名前を付けてしまいそうです。なぜなら、この色を見て思い浮かぶのが、ノルマンディの家の庭にやって来た、キツツキ科のヨーロッパアオゲラだからです。そんな名前のネイルでは、誰も買いそうにありませんね。


みなさん、和色大辞典をご存知でしょうか。住宅リフォーム関係の仕事をしている、中学の同級生の満君に数年前に教えてもらって以来、時折眺めては楽しんでいます。日本の伝統色465色が掲載されているのですが、特に興味深いのが色の和名です。

シャネルの「錬金術」に似た色を探してみたところ、どうやら「麹塵(きくじん)」が近いようです。麹塵とは、天皇だけが着用できた、淡い緑色のことを指すそうです。


ついでに、これに似たような傾向の色を見てみると、次のようなものがありました。

「利休鼠(りきゅうねず)」
「緑がかった灰色」だそうです。また、どうやら「りきゅうねず」と、最後の「み」を読まないのが正しいようです。「利休のように地味で控えめな色彩であることから、この名前が付けられた。」という説があるようですが、真偽の程はわかりません。

 
 
「山鳩色(やまばといろ)」
 「黄色みがかった緑色」だそうです。利休鼠とほとんど区別がつきません。
 
 
「柳煤竹(やなぎすすたけ)」
「灰色がかった暗い黄緑色」だそうです。江戸時代前期に現れ、小袖や裏地などに流行った色だそうです。

 
「藍媚茶(あいこびちゃ)」
「黄みの深い緑褐色で、オリーブ系の茶「媚茶」が藍がかった色だそうです。

 

ここまで暗くなってしまうと、冒頭のシャネルのネイル591 Alchimie (錬金術)とはかけ離れてしまいますね。藍媚茶に似たような色と言うと、601 Mysterious (ミステリアス)がありました。



それにしても世の中にはいろいろな色があるものです。いつの間にやら夕方になってしまいましたので、今回はこの辺でおしまいにします。

今にも降りだしそうな空を見上げながら、あれは「白梅鼠(しらうめねず)」か、「絹鼠(きぬねず)」か、はたまた「灰青(はいあお)」かと、和色大辞典から離れられない日曜日の夕方であります。
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