私はなにしろごぼうが大好きなので、フランスに暮らしていた時代には日本のごぼうが恋しくてたまりませんでした。時折母が荷物の中に入れてくれたことを思い出します。
日本のごぼうは手に入らなかったものの、フランスには salsifis(サルシフィ)と呼ばれる西洋ごぼうがあります。
ノルマンディの台所で、この西洋ごぼうできんぴらを作ってみた時の写真があるのでご紹介しますね。
切ってみるとたちまち、じわじわ・・・
じわじわ・・・
じわじわ・・・と、しつこく乳白色の液が出て来て不気味でした。
「さすが、西洋はごぼうまであくが強い」などとひとりで唸りながら、皮をむき、細切りにしてから水に放してあくを取りました。皮をむくと真っ白だった西洋ごぼうは、うっすらと赤味を帯びていました。
西洋ごぼうの味をよく味わいたかったので、他の野菜は加えずに、西洋ごぼうだけのきんぴらを作りました。「牡蠣の味がする」と何かで読んだので、期待が高まったのですが、
特に珍しい味わいはなく、シャキシャキとした食感だけが楽しめました。フィリップは美味しいと喜んでくれたのですが、やはり日本のごぼうの魅力とは全く別物であることがわかり、一度しか作らなかった気がします。
当時、日本の野菜を作っている農家がいくつかあり、取り寄せてみたこともありました。もう10年以上前のことなので、もしかすると今では日本のごぼうをもっと簡単に買うことができるようになったかもしれません。
このブログでは、過去にいくつかの野菜について綴ったことがあります。お時間のある方は覗いてみてくださいね。
西洋ごぼうの思い出の写真を見ながら、今では青森県産の美味しいごぼうをいつでも食べられて幸せと喜ぶ、金曜日の朝であります。
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