2022年8月18日木曜日

昔話「コアラのひょうたん売り」その4

すす「マミィは今でも時々パンコラになるにゃん。」

コアラは眠いです。 時差ぼけが酷くて眠れません。 目の下が真っ黒で、コアラというよりはパンダですから、パンコラです。 


前日、作戦会議で初めて会ったアメリカのカワウソは、中年のバイタリティ溢れる生き物で、大声で喋って喋って喋りまくります。もしかすると実はイタリア産なのかもしれません。セールスをするために生まれて来たような口達者タイプです。長年の他のひょうたん業界での経験と人脈を誇り、自信にあふれています。 


悪い品種ではないので、パンコラにはとても優しく、いろいろなことを親身になって教えてくれました。いわゆる営業のノウハウと言うやつです。 パンコラのやり方とは全く違います。いろいろなアドバイスを受けました。 


パンコラ:クライアントに質問されてわからないときには「至急本社に確認してお返事いたします。」と答える。 

カワウソ : わからないと相手に知らせてはいけない。適当に答えてその場をごまかしておき、後で確認、もし違っていたら適当に理由をつけて言い訳せよ。 


パンコラ:クライアントとは信頼第一なので、相手の声に耳を傾ける。 

カワウソ:いちいちそんなことをする必要はない。相手にするな。買いたい奴はあちらから連絡して来る。 


パンコラ:クライアントは問屋が全てではない。DVD業界や漫画業界なども開拓することにより、顧客層も可能性も広がる。特にフランスのライオンとの協力は会社に大きな利益をもたらすだろう。 

カワウソ:売ってなんぼ。やり方が汚いところでもクライアントは問屋が一番。ライオンには興味なし。 


パンコラ:クライアントへの情報伝達は正確に。売ろうとして思わせぶりなことを言ってはいけない。 

カワウソ:真実と嘘のぎりぎりの線でうまく話を持って行く。後でもし「話が違うじゃないか」と言われても「そんなことは言っていません。」とごまかす。 


写真と登場人物とは一切関係ありません)

パンコラはあいた口がふさがりませんでした。


タヌキ親父は、ほぼカワウソの言いなりです。ですが、ライオンのことはとても気になっている様子です。 

「パンコラさん、私としてはライオンさん起用を50%位の確率で考えています。カワウソさんにもう少しインパクトを与えるために、ライオンさんのより詳しい情報をもらってください。ですが、ライオンさんには詳しい内情を話してはいけません。」と耳打ちされました。 


それでパンコラはライオンに電話をして情報をくれるように頼みました。勘の良いライオンは10分後にすぐ会社組織図と何十枚にもわたる情報を、フランス時間真夜中にメールで送って来ました。 


パンコラは出社してからそれらをコピーし、再度ライオンのアピールをするつもりです。 


カワウソのハッタリ営業にはどう考えても同調できません。パンコラには営業に対する誇りも自信もありませんが、嘘やごまかしは決してしないと、ない胸を張って言えます。 


さて、本日の最終ミーティングでどういうことになるでしょうか。なにはともあれ、ぐっすり眠り、パンコラからコアラに戻りたいと大あくび。つづく


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