2022年8月29日月曜日

昔話「コアラのひょうたん売り」その12


すす「このお話、長いから、終わったら起こしてにゃん」

フランスのライオン、先週日本へ行っておりました。 毎年3回ほどは訪れていますが、今回は東京国際アニメフェスティバルを主催した東京都からの招待でした。


旅立つ直前に知らせて来たので、 

「ライオンさんったら、もうちっと早く言ってくだされば。会社に連絡をして誰かに会っていただけたでしょうに。」 

と、コアラがぶつぶつ言うと 

「英語が出来る人がいないんじゃないかと思ったし・・・ 

と、申し訳なさそうに仰るので 

「いえ、いえ、うちには日米種のアライグマが居ますから。」 

するとライオンさん、勇気が出た様で、 

「春分の日で良ければスケジュールが空いているのですが。」 


これを逃がしてはコアラが廃る。 

深夜でしたが、すぐにアライグマにスカイプしてみました。 ビールで出来上がっていたアライグマはご機嫌で、 

「へぇ、来るんだ、ライオン。そりゃ会わなくちゃ。」 

「ホテルは大崎だから、じゃその辺まで行ける?」 

「オッケー、ライオンちゃんに連絡入れてみるね。」 


念のため、タヌキにもメールを入れました。 

すると、どうしたことでしょう。突然目が覚めたご様子で、 

「それでは一層のこと、会社まで来ていただきましょう。」 

などと言い出しました。 

ライオンの方も喜んで、 

「はい、はい、参りましょう。」 


これはライオンにとって良いチャンス。 会ってもらえれば、性格や真面目な仕事ぶりをタヌキ族にわかってもらえ、今後の商談を進める上でも、やりやすくなることは間違いなし。 


そしてやり手のライオン、時間足らずの面談で、かなり好印象を与えた模様です。アライグマによると、タヌキは終始にこにこで、 

「これからはフランス主流で、ライオンさんにはうんとがんばってもらいましょう。」と言っていたそうであります。コアラ経由で伝えていたライオンのお願いごとには耳も貸さず、鼻にも引っ掛けなかったくせに、彼を目の前にした途端「はい、はい、何でもオッケー。やりましょ、やりましょ。」と終始頭を縦に振っていたそうです。

写真と登場人物とは一切関係ありません)


そんなわけで、タヌキ族、どうやらアメリカは見限って、フランスを中心にヨーロッパでがんばろうという気分になっているらしいです。 


ですからコアラの首、まだつながる雲行きです。一方でアメリカのカワウソは月いっぱいとのことですが、相変わらずまだ本人は知らされていません。彼のやっていた仕事が徐々にコアラへ回ってくるようになり、ますます忙しくなって来ました。前日カワウソに「どうしてこういうことになっているのか。」といろいろ訊かれて困りました。その疑問はもっともです。ですがコアラが何か言うわけにはいかないので、「すみません、私は与えられた仕事をやっているだけです。会社の方に訊いてくださいませんか?」の一点張り。 


今朝受信箱を開くと、カワウソからの丁寧な問い合わせメールに、アライグマがばっさり返信していました。 

「なぜこういう状況か?自問自答してください。」 


あぁ、仕事環境も人間関係も最低でおかしくなってしまいそうですが、気にしない、気にしない。数日前から左まぶたがひくひく痙攣するんですが、気にしない、気にしない、楽しく仕事しましょう。


木曜日は、突如タヌキのお気に入り動物になったライオンと打ち合わせ。パリは土砂降りの予報です・・・気にしない、気にしない。つづく


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