家紋や切り絵にはまっていた頃です。この「牡丹と蝶」と名付けた額は、牡丹柄の着物地に、家紋「揚羽蝶」と「葉付牡丹」を切り絵したものをあわせたものです。それだけでは寂しいので、墨と筆を取り出して、自作の詩の冒頭の一節を書き込んでみました。下手なくせに練習が嫌いで、結果を恐れずにいきなり筆で文字を書き込んだことを覚えています。
この額に合わせて作ったその詩がこちらです。
文句の多い蝶が巴里で羽ばたきすると、
商魂逞しい牡丹が北京でくしゃみする。
商魂逞しい牡丹が北京でくしゃみすると、
凶暴なライオンがドバイで目を覚ます。
凶暴なライオンがドバイで目を覚ますと、
汚染された川がブタペストで氾濫する。
汚染された川がブタペストで氾濫すると、
陰鬱な山がサンティアゴで動き出す。
陰鬱な山がサンティアゴで動き出すと、
荒れくれた海がマニラで大騒ぎする。
荒れくれた海がマニラで大騒ぎすると、
遠慮がちな太陽が東京で意気消沈する。
遠慮がちな太陽が東京で意気消沈したら、
物静かな月はもう決して私たちに微笑んではくれないだろう。
この額は、以前このブログのこちらでご紹介した2011年5月28日(土)ヴァローニュ市「日仏親善の集い」の際、友達のロランとベロ夫妻が気に入って買ってくれました。その売上金を東日本大震災発生義援金として、当会で寄付させて頂くことができて嬉しかったです。
そのすぐ後で、ロランとベロ夫妻が家に飾った様子を撮って送ってくれました。
さて、「牡丹に蝶」と言えば花札。私は子供の頃、花札が大好きで、よく家族で遊んだものです。猪鹿蝶(いのしかちょう)と揃ったところを想像してほくそ笑む、土曜日の朝であります。
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