海星と言えば、父の転勤の関係で、小学4年生から5年生の夏までを暮らした、福井県敦賀市の美しい松原海岸のことを思い出します。あの海岸では、干上がって哀れな姿となった海星をよく見かけました。神秘的な蛸の枕(タコノマクラ)や、憎らしい水母(クラゲ)に初めて遭遇したのもあの海岸です。
このブログのカテゴリー「アートもどき」でいくつかご紹介しているように、ノルマンディ時代には額やランプなどを作って楽しんでいました。そんな額の中に、海星をテーマにしたものが2つあります。
ひとつめはこちらです。
縦横13cmの小さな立体額の中に、粘土で作った海星に着物地を着せて納めました。松原海岸で、浴衣を着た海星が盆踊りをしているところを想像して作りました。そのまま「海星」と名付けたこの額は、フィリップの長女マリオンの11歳のお誕生日プレゼントにしたような記憶があります。
もうひとつはこちらです。
「夢の中で」という額で、亡くなった父の夢を見た後で作ったものです。夢の中で父に名を呼ばれ、一生懸命返事をしているのに、父の姿が見えず、はっと目が覚めた時にとても悲しかったのを覚えています。帯地を背景に、お父さん海星と子海星が呼び合っているところを表現してみました。こうして見ていると、なんともおかしなものを作っていたものだと我ながら呆れます。異文化フランスでの暮らしで、日本や家族、友達をいつも恋しく思っていました。手を動かしていると、心の隙間を埋めることができるような気がしたものです。
ちなみに「海星」は、フランス語で"étoile de mer"で、直訳すると日本語と同じく「海の星」となります。英語でも"starfish"と、星にちなんだ名で呼ばれているのが面白いですね。
ノルマンディに残して来た私の額の海星たちはどうしているだろうかと、雨空を見上げながら考えたりする、木曜日の午後であります。
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