フランスではクリスマスに、ブッシュ・ド・ノエルという切り株型のケーキを食べるのが楽しみでした。シェルブールのお気に入りのパティスリーを2軒見比べて、どちらのどのケーキにするかと迷ったものです。今年、日本で初めて二人で迎えるクリスマスのケーキはどうしようかと思っていたら、フィリップがガレット・デ・ロワを作ると言い出しました。
ガレット・デ・ロワとは、「東方の三博士のガレット」という意味で、1月6日の公現祭の日に食べるお菓子です。公現祭というのは、東方の三博士がキリストの生誕を祝って訪問した日を祝うキリスト教の祭日だそうです。フランスでは年が明けると共に、パティスリーやパン屋さん、スーパーなどに、このガレット・デ・ロワが賑やかに並びます。中にひとつフェーヴが入っており、それが当たった人は金色の紙の王冠を頭に、王様あるいは王女となってみんなの祝福を受けることができます。
私達もこの習慣にあやかって、1月にはいろいろなお店のガレット・デ・ロワを買い、食べ比べていました。カスタードクリームとアーモンドクリームを合わせたフランジパーヌ入りのものが主流ですが、近年では、林檎、洋梨、チョコレートなど、さまざまな種類のものがあります。
フィリップが昨日焼いたのは、紅玉林檎とチョコレートのガレット・デ・ロワでした。丹念に作った折パイがさくさくとして、とても美味しかったです。
フランスでは、大抵いつも私がフェーヴを当てたものです。マリオンやエマがまだ小さい頃からしょっちゅう、私に切り分けられたガレットにフェーヴが当たってしまいました。がっかりする娘たちの横で、「やまとなでしこ、無欲の勝利なり!」と高らかに笑ったものです。今回もそうに違いないと思っていたのですが、日本ではフェーヴ運が尽きたのか、フィリップが当ててしまいました。
デザートのご紹介が先になってしまいましたが、クリスマスのメインの方はシンプルに、フィリップのロックフォールと胡桃の手打ちパスタでありました。セモリナ粉をこねて作った手打ちパスタはもちもちとしてたまらない美味しさでした。
あまりクリスマスらしくはありませんでしたが、前日にle mouron des oiseaux (ル・ムロン・デ・オワゾ) でクリスマス・メニューを頂いてすっかり満足したので、おなかには程よい感じでした。
アペリティフ、食事、デザートと、通して楽しんだのはヴーヴ・クリコのロゼ・シャンパンです。これは先日の特別企画「シャンパンを楽しむ会」でもご紹介したものです。
ガレット・デ・ロワとシャンパンの相性は抜群です。Douce Franceでは、来年、この組み合わせで何か楽しい企画をしたいと考えています。また決まり次第お知らせしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
クリスマスを終え、ちょっと気の抜けたシャンパンのような気分の、木曜日の朝であります。
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