2ヶ月ちょっとぶりでしたが、大将が変わらぬ笑顔で歓迎してくれました。カウンターに3人で並んで座りました。フィリップがディディエに、八甲田さんに通うようになったきっかけや、大将についてを、嬉しそうに説明していました。自分のことを言われていると感じた大将が、料理をしながらも「ねぇ、ねぇ、なんだって?なにを言ってんの?」と、私にさかんに訊くのが可笑しかったです。
お寿司の話になり、ディディエが「そういえば、お土産に巻き寿司のための道具を買ったんだけど、どう使えば良いのか全然わからない。」と笑いました。私が「巻き寿司の作り方がわからないんですって。」と伝えると、大将が目を輝かせて、すぐさま実演してくれました。
フィリップもディディエも、カウンター越しに身を乗り出して、真剣に覗き込んでいました。
あっという間に2種類の巻き寿司が出来上がり、その速さと仕上がりに二人とも感心しきりでした。ディディエは、「スローモーションでもう一度お願いしたい。」などと言い、みんなを笑わせました。
まずはビールと共に、お通し、ひらめのお刺身、さばの焼き物、フィリップ好物の揚げ出し豆腐などをつまみながら、賑やかに食べました。大将も時々、「はい、質問!」と手を挙げて、フランスの文化や風習について訊いてくださり、私達の会話を一層盛り上げてくれました。
このブログの「言葉の壁を越えて」で以前ご紹介したように、八甲田さんではお酒の持ち込みをすることができます。フィリップが、大将とディディエにはこの白を是非飲んでもらいたいと、大事に保管していたこちらの、最後の一本を持って行きました。
大将は「まいったな、ワインの味、わかんねぇもん。」と言いつつも、一口飲んで「うまいっ!」と喜んでくれました。大将のお料理との相性も抜群でしたよ。
こうして賑やかに、ディディエとの晩は夜遅くまで続きました。フランスへ帰ってしまうと思うと、なんだかとても寂しいです。でも、「今回はフランスで留守番だった妻に、日本という素晴らしい国を是非見せたいと思う。」と言っていたので、いつの日にかまた日本で再会することができるかもしれません。今からその日が楽しみです。
さて、フランスは今日から冬時間に突入しました。毎年10月最後の日曜日の午前3時に、時計の針を一時間戻して午前2時となるのです。近年では携帯電話、パソコンなどの時間表示が、夏時間から冬時間に自動的に切り替わるようになりました。アナログ式の時計の方はそうは行かないので、冬時間開始の日曜日の朝、時計の針を一時間遅らせるのを忘れないようにしなくてはいけません。ちょっと不思議で楽しい、フランスの年中行事のひとつでありました。
日本とフランスの時差は7時間から8時間となりました。つまり、日本で夕方18時の時、フランスでは朝の10時となります。毎週日曜日の18時、フランスに居るフィリップの娘たちとビデオ通話をするのですが、今日からは時間を一時間ずらして19時にかけるようにします。そうでないと、彼女たちにとっては今まで朝の11時だったコールが10時となってしまい、パパは娘たちの顰蹙を買うことになります。次女のエマは、冬時間に切り替わる時に「私は一時間得したの、損したの?」と毎年訊いたものです。15歳になった今年も、果たしてエマはまた同じ質問をするだろうかとにやける、日曜日のお昼であります。
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